導入前
導入の背景
建材メーカーA社の物流倉庫では15名の作業者が毎日平均3時間の残業をしており、月間の平均残業時間が約970時間。残業削減の改善に取り組む前に現状の業務を正確に把握する目的で「ろじたん」を導入することになった。
課題
作業グループは大きくは入荷グループと出荷グループに分かれており、出荷グループは更にピッキンググループと積込グループに分かれている。各作業の合間で待機時間が発生していると思われるが、どの作業者でどれくらいの待機時間が発生しているかがわからないという課題があった。
ろじたんによる見える化
入荷グループの「車両待ち時間」、ピッキンググループの「データ待ち時間」、積込グループの「ピッキング待ち時間」を個別に計測して、それぞれの待機時間の発生頻度が高い時間帯を把握。
午前のタイムチャートの抜粋
午後のタイムチャートの抜粋
(赤、黄、青が待機時間)
導入後
導入の結果
入荷グループは10時前後、15時前後に「車両待ち時間」が多く、ピッキンググループは12時前後に「データ待ち時間」が発生しており、積込グループは10時前後と15時前後に「ピッキング待ち時間」が多く発生していることが判明した。
効果
これまで3つの作業グループごとの固定人員配置をしていたが、他のグループの応援作業ができるよう時間をかけて段階的に各個人の多能工化比率を高めた。また倉庫側でコントロールできない「データ待ち時間」はこれまでより少なくなるよう社内調整を行なった。その結果、「データ待ち時間」が減り、その他の待機が発生した際は他のグループの応援に入ることにより作業効率が改善、月間の平均残業時間を約160時間(約17%)削減することができた。