ろじたんを活用されている事例をご紹介します。
シモハナ物流株式会社様「ろじたん」インタビュー
ろじたんユーザー
シモハナ物流株式会社
同社管理本部 管理統括部 人財採用・人財教育・地区担当
島原友也 統括マネージャー
ろじたん導入拠点
・福岡第一営業所(福岡県糟屋郡久山町)
外食向け業務用食材・食品メーカー3PL物流業務の運営
[対応温度帯] 5温度帯完備(常温・冷蔵・パーシャル・冷凍・超冷凍倉庫)
・岡山第一営業所(岡山県倉敷市) 2018年8月導入予定
シモハナ物流株式会社は、「こころを運ぶ」をモットーに、食品物流で国内有数の物流企業です。顧客に多くの外食チェーン、スーパー、コンビニエンスストアを持ち、複数温度帯での倉庫作業、輸送業務を含めた3PL物流業務を提供しています。本社は広島県にあり、地元の中国・四国のみならず、九州、関西、名古屋、関東など全国に多数の拠点を有しています。同社の倉庫は基本的に複数顧客に対応する汎用型センターで、作業員も複数顧客の業務に対応する体制となっています。
今回、同社福岡第一営業所(福岡県糟屋郡)へのろじたん導入を指揮した管理本部管理統括部の島原友也統括マネージャーに話を聞きました。(文中敬称略、聞き手・NX総研 坂東篤)
- 坂東
- ろじたんをどうやって知りましたか、また導入したきっかけは?
- 島原
- 業界誌に載っていたろじたんの事例紹介記事を読んだのが最初のきっかけです。NX総研さんに連絡を取り、無料デモが可能とのことだったので、広島の本社まで来てもらいました。デモを見て、出席していた当社役員がその場で導入を即決しました。で、その日のうちに導入スケジュールなどの詳細をNX総研さんと私で打ち合わせました。
- 坂東
- 当社の営業担当者も驚いていましたが、意思決定と行動が速いですね。
- 島原
- 当社の特徴の一つだと思います。お客様への対応にしても、自社内の改善活動にしても、素早く行動を起こせという考えがあります。なお、福岡のセンター(第一営業所)を選んだのは、荷主の数が多くて現状把握に苦労していたからです。
- 坂東
- ろじたんを導入・運営し、データ取得を行いましたが、いかがでしたか?
- 島原
- 大変満足です。特にこれまで「勘と経験」で想像していたことを「誰も文句を言えないリアルな数字」で表すことができたのが大きいですね。ストレートで分かりやすく、経営陣、現場ともに一つの数値で話ができるようになりました。私もこの業界に長年おり、多数の改善プロジェクトを経験していますが、一番苦労したのが「現状把握」の部分です。ろじたんはその簡易な入口を提供してくれる。現状把握が正しくないと、その後の改善活動が間違った方向へ行ってしまうことが多々あります。
- 坂東
- 計測中、計測後、具体的に良かった点はありますか?
- 島原
- 3つ挙げると、まず当社はWMSのデータを持っているので、ろじたんの時間データと組み合わせて、休み時間・手待ち時間を含めた個人ごとのデータを拾うことができました。これにより個別の生産性が明確化しました。次に時間軸でデータがみれること。どの時間帯にどの作業が集中し、どの時間帯に余裕があるのか、などが視覚的に分かりました。最後に荷主別に収支がわかること。当社のセンターは汎用が多く、作業員も複数の荷主の仕事に対応しています。アナログだとぼやけてしまうところを、デジタルできちんと振り分けて収支を明確化できました。
島原統括マネージャー
- 坂東
- ダッシュボードや管理画面の使い勝手はいかがでしたか?
- 島原
- どちらも使い勝手は良かったです。管理画面ではボタン数を増やしたり、ボタン名を変更したりが簡単に行えるので、作業工数を取るのに制限がありませんでした。ダッシュボードはどこにいても見れるので便利、毎日使っていました。私は福岡に常駐しているわけではなく日本中の拠点を飛び回っていますし、今回導入を指揮したチームも広島がベースとなっていたので、メンバーが別々のところにいても同じ数値を確認して、すぐ対策を考えることができたのは良かったです。
- 坂東
- 作業員の皆さんのスマホ操作はいかがでしたか?
- 島原
- 導入前には「ミスが多発するのでは」と漠然とした不安もありましたが、結果的には全く問題ありませんでした。ボタンの色が分けられるので、日本語の読めない外国人作業者もいましたが入力ミスもほとんどなく、作業者側からの不満も特にありませんでした。管理者の立場で言えば、後々分析するにあたって「秒単位」で作業データを取らないといけないのではと考えていました。現実的には1分間隔以下で作業員にボタンを押させると不満が噴出するはずなので無理なのですが…。今回は15分間隔で計測しましたが、分析においてもそれで十分でした。もう少し短く10分間隔でも良いと思います。これ位ならデータの信頼性も失いませんし、作業員からも“面倒だ”と苦情は出ません。
- 坂東
- 福岡でのデータ計測後はどうされたのですか?
- 島原
- まずは現場管理者と私のチームで、取得したデータの分析に時間を使いました。その後、問題点の抽出、対策案の企画などを行い、社内に共有しました。これからそれらの対策案を元に改善活動に入ります。
- 坂東
- 今後ろじたんを使用する予定は?
- 島原
- 次は岡山のセンターで計測し、密なる業務分析に活用する予定です。今回は当社側にも経験値があるので、スムーズに導入・計測・分析ができると考えています。
- 坂東
- ろじたんに必要な改善点はございますか?
- 島原
- これはどんなサービスでもそうですが、トラブル発生時には迅速に対応して欲しい。福岡ではレンタルしたWiFi端末の通信トラブル(スマホからデータをウェブにアップロードできないトラブル)が発生し、深刻な問題にはならず無事解決しましたが、現場管理者の時間が取られてしまいました。あと、ダッシュボードで使用されている統計の専門用語は、それらが何を意味するかの説明とキーポイントを載せておいてくれると助かります。現場管理者や私は統計の専門家ではないため、いくつかの用語についてはネットで調べて理解する必要があり、それにも時間を取られました。
- 坂東
- 貴重なお時間とご意見、有難うございました。ご指摘いただいた改善点については、弊社の責任者に伝え、対応させます。
5温度帯完備の福岡第一営業所(シモハナ物流提供)