事例紹介

ろじたんを活用されている事例をご紹介します。

株式会社OCS様 「ろじたん」インタビュー

株式会社OCS様 「ろじたん」インタビュー

ろじたんユーザー

株式会社OCS
荻野様(輸出オペレーション)、片山様(輸入オペレーション)、青谷様(通関)、根岸様(輸送コントロール)、斉藤様、榎本様、今井様

株式会社OCSは1957年、海外で暮らす邦人に新聞を届けるサービスを開始しました。このビジネスモデルが時代のニーズを捉え、海外出版物の輸出入を経て、現在の主要事業である「国際エクスプレス事業」へと発展してきました。2009年3月にはANAグループの一員となり、航空輸送網を活用しながら、現在は「フォワーディング」「ロジスティクス」「EC物流」事業も展開。多様なロジスティクスソリューションを提供する国際物流企業として、ネットワークの拡大・強化や新たな商品開発に挑戦しています。加えて、グローバルサプライチェーンに不可欠な企業となること、地球環境との調和を目指した経営戦略の実装にも取り組んでいます。今回は、輸出部門、輸入部門、通関部門で現状分析のために「ろじたん」を半年間の契約で利用した理由と事例を紹介します。
(以下、敬称略。聞き手:NX総研・坂東)

株式会社OCS 会社概要

「ろじたん」を知ったきっかけ

NX総研
「ろじたん」を知ったきっかけを教えてください。
OCS(荻野)
NXグループ会社(NX商事)経由でご紹介いただいたことがきっかけです。そこからつないでいただき、導入検討に入りました。

導入の背景:解決したかった課題は「人員配置計画の適正化」

NX総研
導入に至った経緯や、解決したい課題(改善したい点)を教えてください。
OCS(荻野)
端的には、生産性向上を目的とした人員配置計画の適正化です。
社内でも精査はしていましたが、外部アプリケーションを使って、配置の妥当性を根拠立てて検証したいという目的がありました。
NX総研
従来も人員配置に関する数字は取れていたのでしょうか?
OCS(片山)
輸入側も同様で、現場感覚やExcel集計で説明してきましたが、作業者が記録してデータを集計する形は今回が初めでした。可視化できた点は大きかったです。
OCS(荻野)
輸出も同じ課題感で、「根拠を持って体制を説明する」ために、稼働をきちんと取る必要があると感じていました。

既存システムだけでは見えにくかったこと

NX総研
WMSなどは利用されていますか?
OCS(荻野)
WMSは使っていません。荷物の進捗を管理する基幹システムはありますが、在庫や工数の管理機能はありません。
NX総研
基幹システムだけでは難しかった点はどこでしょうか。
OCS(荻野)
個人ごとの処理件数や作業時間、また1日の始業から終業までの稼働、全員合計の稼働、といった観点は十分に出せていませんでした。

「比較検討は特になし」 — 外部アプリの活用自体が初の取り組み

NX総研
導入時に比較検討した他社サービスはありましたか?ろじたんはスマホ、タブレット、PC(デジタルホワイトボード)などで作業者の時間計測ができますが、御社の場合はスマホをご利用頂きました。
OCS(荻野)
正直、特にありません。最初にろじたんの説明を聞いて、自社のニーズや課題解決にマッチすると考えて使ってみた、というのが今回の位置づけです。
NX総研
ありがとうございます。細かい作業内容を一定間隔で通知させて、作業者自身がボタンを押下する仕組みなど、他社では無い仕組みだと考えています。※特許取得済み

導入して良かった点:操作が簡単で「現場が混乱しなかった」

NX総研
導入して良かった点を教えてください。
OCS(荻野)
一番は、操作性が簡単で導入に時間がかからなかったことです。
取扱説明書を読み込まないと作業ができないようなものではなく、直感的に操作できたので、導入時に現場が混乱したという話は出ませんでした。
OCS(根岸)
現場側の運用を大きく変えずに始められる点は助かりました。まずは「記録すること」を定着させやすかった印象です。
OCS(荻野)
管理者側の意見として、もう少しあった方が良かった点は、分析手法に関わる説明がオープンにされていれば良いと思います。
NX総研
分析手法については、結果を見たあと「具体的に何を改善すればよいか」までイメージできるような説明があると、より活用しやすくなると考えています。一定の指針はマニュアル等で提供しつつ、現場ごとの業務特性に合わせた改善はヒアリングを通じて整理し、必要に応じてコンサルティングとして協業・支援していくことが重要だと捉えています。 図 1:スタッフの作業状況① 図 1:スタッフの作業状況①

作業項目(ボタン)を細かくした狙い:迷わせない/止めない

NX総研
今回、作業項目をかなり細かく分けていただきました。運用はいかがでしたか?
OCS(荻野)
輸出の例で言うと、ある程度グループ分けをして、アサインされたメンバーが触りやすいボタンが1ページ目に出るように工夫しました。
細かく分けたことで、システムでは見えない動作・行動が見えるようになったのは大きいです。
今回の可視化で、作業の内訳や稼働状況は見えるようになった一方で、「その作業量に対して今の人員が適正かどうか」まで踏み込むには、別のデータ(物量・件数など)との突合が必要になりますので、作業時間の可視化だけでは、「その体制が適正かどうか」を判断するには限界があり、処理件数などの業務量データと合わせて見ていく必要があると感じています。 ただ、そのためにはシステム連携なども関わってくるため、ろじたん単体で完結するものではない認識です。
NX総研
今回はオプション(かんたんKPI)は未契約でしたが、御社側で生産性を別途算出されているのでしょうか。
OCS(荻野)
チームや組織としてのKPIはありますが、個人単位にブレイクしたKPIはありません。その意味では、個人別の生産性を日常的に計測・管理する仕組みは現状持てていません。
NX総研
個人ごとの処理件数(日別・月別)は、調べようと思えば把握できますか。
OCS(荻野)
調べようと思えば可能ですが、オペレーション側で自由に抽出できるわけではなく、システム側へ依頼しないと取り出せないケースがあります。また通関領域では、業務内容によっては個人単位で件数が見えるものもありますが、すべての業務で同じ粒度で取れているわけではありません。結果として、個人の動きとパフォーマンスを継続的に見ていく仕組みは整っていないのが実態です。
NX総研
今後もし再度計測する機会があれば、処理件数などの業務量データも合わせて取得できる「かんたんKPI」を検討し、生産性の算出を通じて、より適正な人員配置の検討につなげられると良さそうですね。

通関・事務系の作業(スキャン業務など)も細かい区分でしたね。
OCS(青谷)
導入時に心配だったのは、「どのボタンを押せばいいか」が分からず質問が増えて作業が止まることでした。工程ごとに分けておくことで、迷わず押せるようにしました。 図2:輸出チーム・輸入チームのボタン割付 図2:輸出チーム・輸入チームのボタン割付

図3:通関チームのボタン割付 図3:通関チームのボタン割付

計測で得られた効果:「山谷」「手間」「トレンド」が見えた

NX総研
計測中・計測後で、良かった点をもう少し具体的に教えてください。
OCS(荻野)
• 1日の流れの山谷が可視化され、稼働状況を把握しやすくなりました。
• 作業区分ごとに、どれが一番手間になっているかが見えました。
• 誰が何をどれだけやっていたか、日別・月別のトレンドが把握できました。
OCS(片山)
輸入側も、日々の状況を「見える化」できた点が良かったです。感覚だけでなく、説明できる材料が増えました。
OCS(荻野)
輸出側では、時間帯ごとの動きが見えたことで、議論の土台がそろった感覚があります。

図4:輸出オペレーション_換算人員数・作業時間構成比 図4:輸出オペレーション_換算人員数・作業時間構成比

図5:輸入オペレーション_換算人員数・作業時間構成比 図5:輸入オペレーション_換算人員数・作業時間構成比

改善してほしい点:集計のしやすさ/リモート計測/業務量データとの連携

NX総研
改善が必要だと感じた点はありますか?
OCS(荻野)
日別・月別の集計はできるのですが、集計すると積み上げ式になり、日や月を切り替えてパッと見たいときに工夫が必要でした。もう少し簡単に、日・月が出てくると良いと感じました。
NX総研
そうですね。今は分析ツールのExcelのなどで操作する必要があります。また、集計については、ろじたんWeb側でも集計はできますので、お試しください。運用面ではいかがでしたか?
OCS(荻野)
Wi-Fi設定の都合で、リモートワーカーの計測(データ送信)ができなかった点がありました。
また、将来的には、処理件数などの業務量データをスマホで取り込み、作業時間とリンクさせた分析ができると良い、という声もあります。
NX総研
Wi-Fiの件は、ろじたんスマホにSIMを入れていないので、どのWi-Fiでもご利用頂くことは可能です。リモートワーカーの方がWi-Fi環境下になければ難しいので、次の日に会社でデータ送信するか、個人のスマホ等でテザリングしてデータをアップして頂くのが良いかと思います。また、システムは弊社ろじたんとAPI連携できますが、スマホの場合は常時通信していないため、現状ではCSVで抜き取って突合するのが良いかと思います。 図6:ろじたん分析ツールによるL_Report_ビボットテーブルによる分析 図6:ろじたん分析ツールによるL_Report_ビボットテーブルによる分析

今後「ろじたん」に期待すること:Webで完結/問題箇所のピックアップ

NX総研
今後、ろじたんに期待する機能があれば教えてください。
OCS(荻野)
分析ツールに取り込むのではなく、Web上で完結して集計されている状態が望ましいです。
また、AIに限らず、過不足やボトルネックなどの問題箇所がピックアップされる仕組みがあると、分析側も進めやすいと思います。
NX総研
そうですね。近い将来、分析ツールではなくWebのダッシュボード機能で同じ分析ができるようにする計画はあります。AIも導入していく必要もありますが、物流現場は「人・お金・物・情報」が日々目まぐるしく変化することが多いため、まずは現状の可視化と分析で指針を決めていくことも必要ですね。
また、弊社では作業実績計測データを元に、次世代型改善事例データベースの構築にも取り組みます。将来的には、蓄積された事例データから、倉庫内業務等について労働改善や生産性改善へ向けたアドバイスも可能な次世代型改善システムの開発を目指しています。
次世代型改善事例データベース

図7:スタッフの作業状況② 図7:スタッフの作業状況②

今後の利用イメージ:目的は一貫して人員配置の適正化 ~「ろじたんデジボ」の紹介~

NX総研
今後も利用するとしたら、どのように活用していきたいですか?
これまでのお話でも触れていただきましたが、最終的な目的は「物量に応じた適正な人員配置」を実現することだと思います。改めて、その点についてお聞かせください。
OCS(荻野)
はい。生産量に対して必要な体制を組めるような、人員配置の適正化が冒頭からの目的です。そこが達成できるような分析・検証が可能になるのであれば、利用を継続して検討したいと考えています。
OCS(青谷)
通関も含めて、作業の偏りや山谷が見えると、体制を説明しやすくなります。次の改善につなげられる形に期待しています。
NX総研
その目的に関連して、弊社では2025年11月、新たに「ろじたんデジボ」というソリューションを開発しました。これは、現場で使用されているホワイトボードをデジタル化し、人員配置を可視化・記録できる仕組みです。
御社でもホワイトボードを使ってマグネットで人員を動かし、日々の配置を見える化をされていると思いますが、従来は履歴が残らないという課題がありました。
この「ろじたんデジボ」では、管理者や作業リーダーがデジタル上で作業項目に人員を割り当てると、その情報が自動でろじたん側に送信され、ダッシュボードや分析ツールで確認できます。スマホやタブレットを作業者が操作する必要はなく、配置のパターンを事前に登録しておくことで、物量や曜日に応じた人員配置をワンクリックで反映できます。最大20パターンまで登録可能です。
人数が多い場合は、作業者自身がPC上で担当作業を選択する運用も可能ですが、基本は管理者が一括で設定します。これにより、ホワイトボードの準備や現場まで見に行く手間を省き、配置履歴を残すことができます。粒度はろじたん本体の計測ほど細かくはありませんが、現場の配置管理を効率化し、継続的な運用につなげられる仕組みなので、またご利用をご検討ください。
ろじたんデジボ

図8:ろじたんデジボ概要 図8:ろじたんデジボ概要
NX総研
本日お伺いしたことは、社内で共有しまして改善に努めたいと思います。お忙しいところ、取材にご協力いただき大変ありがとうございました。今後とも、よろしくお願いいたします。
図9:インタビューにご協力頂いた社員の皆さま 図9:インタビューにご協力頂いた社員の皆さま
左から
通関通関第二チーム 青谷 美樹子 様
東京オペレーションセンター 輸出オペレーションチーム 荻野 雄也 様
東京オペレーションセンター 輸入オペレーションチーム 片山 隆史 様
輸送コントロールチーム 根岸 純 様

取材後記
OCS様はANAグループということもあり、日本の輸出入及び通関の重要な役割を果たしている会社だと筆者は認識しています。取材を終えて、ろじたん計測前までは日々のアサイン表などで人員配置は把握していた一方、部署外(総務等)から見た妥当性の説明が難しいという課題がありました。ろじたん導入により、稼働の山谷や作業負荷、担当別の傾向を可視化し、「感覚」から「根拠」へ踏み出す手応えが得られた一方、物量に応じた適正人員配置など、次のステップに向けた要望も明確になりましたので、今後も継続して支援していきたいと考えています。

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